現世と異界の狭間からこんにちは。本日も小説について語っていきましょう。前回は等身大の主人公として、思春期の様子を描くという話をしました。今回は大人の哀愁について語っていきましょう。
大人のキャラのカッコ良さは色々あると思いますが、等身大の姿という事で、あえて情けなかったり悲しい姿を描くと良いでしょう。そういう描き方としてはハリウッドの父親系主人公などが多い印象ですね。仕事が上手くいっていなかったり、家庭環境に難があったり、不幸な目に遭ったり。そんな冴えない様子で、いやいや参ったなと煙草を一服。この現状を受け入れ自然体で折れずに頑張っている姿と言うのが、結構様になるモノです。また大人は大抵過去に何かしらある物で、そこで身につけた特技や経験が今の状況を打開する一手になる事もままあります。
例えば大人キャラの台詞に「俺の師匠が言っていた」と自分の師の教えについて語る描写があったりします。大人にも若い頃があったという苦々しさと共に、その師匠を慕う背景が垣間見えて非常に良いシーンになるわけです。大人と言うのは過去を積み重ねた先に居る者を指します。それが不幸だったり対して凄くない日常だったとしても、その日々を生き抜いてきたオーラという物が漂う訳です。それが輝かしいか負のオーラかはさておいて。なので大人キャラを描く上では、そのキャラの生い立ちや背景は必ず設定し、それを行動に醸し出すのです。
よくはやっている、やれやれと腰の重い疲れ気味の主人公像は、元を言えば、おっさん臭い、ませた大人キャラと言うキャラ付けから来ていると言えます。だからこそ碌に人生の設定されていないと表面だけの共感しずらい人物像になってしまう訳です。これが40-50のくたびれたおっさんで、お腹も出ていて頭も少し寂しい、冴えないサラリーマンがやれやれとのっそり動くのは実に様になっているでしょう。そういったどう見ても頼りないおっさんが、急に俊敏にてきぱきと物事を処理したりする様子にギャップが生れてカッコよくなるわけですね。
大人のキャラを描く上では、そのキャラが歩んできた人生を思わせるような哀愁を是非とも漂わせましょう。そうすればはげたおっさんでも、カッコよく見えるような場面が描けるかもしれません。
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