異界と現世の狭間からこんにちは。今回も小説のあれやこれやでも語っていこうかと思います。
「ぴらるくーあろわなーぽるかどっとすてぃんぐれぃー、えーいエンゼルフィッシュになーれ!」
呪文一つであらゆる不思議な事を起こす、異世界物の花形! 魔法です。
古来から存在する魔法は、どちらかと言うと占いや呪い等といった代物がほとんどであり、直接的な効果はほとんどありませんでした。また薬の処方や怪我の治療等も呪いとされ古い時代には重宝された物です。宗教が発展すると信仰の敵とされ悪魔と契約し呪いをかける黒魔術と言う様式が広まる様になりました。そこから魔女と言う存在が生み出されたわけです。因みに魔女狩りは割と近代の出来事です。
中世前の世界観では、村や町の周囲には深く暗い森が広がり、海はまだ安全に渡る手段が無く、嵐などで人の命を奪う死の世界でした。周囲には危険が満ち溢れ、明かりも乏しい夜は獣の遠吠えに怯え竦むしかありませんでした。だから恐怖に押しつぶされないように教会の鐘の音が成る範囲は神の祝福に守られるといった事が信じられていたわけです。それに対して人に害を与える呪いを黒魔術と呼び忌避されました。手から火を出したりといった魔法の印象はこの辺から出始めた感じですね。しかし物語や叙事詩の魔女は姿を変えたり、人の心を操ったり、あるいは不思議な道具を作りだしたりと現代の魔法使い像のような炎や氷を使って攻撃する感じではありません。
今の人が思い描く魔法使いのイメージは、ゲームで形作られました。それでも初期のTRPG等の所謂ボードゲーム的な役割は明かりや火おこしなどの便利職で補助寄りです。テレビゲームが生れたあたりから魔法で直接攻撃する魔法使いが主流となりました。
上記のように不思議な呪文を唱えて、色々な効果をもたらす魔法少女系もこの辺から台頭して来ますが今回は置いておきましょう。
ともかく、呪文を唱えて攻撃魔法を発動するという魔法使いのイメージはゲームから流行った存在なわけです。最近は魔法で攻撃するという一辺倒な魔法使い像が流行り過ぎて、本来の補助魔法を駆使して相手を翻弄する参謀タイプの魔法使いが少なくなっており誠に残念でありません。まぁ結構覚える魔法次第では何でも出来てしまう為に主人公向きではない為、あえて攻撃魔法だけ覚えるという感じになってしまうのかもしれませんか。
ともあれ設定次第では何でも出来てしまう万能の力、魔法ですがこれを特に考えもせずぽろっと出してしまい、設定矛盾や世界観崩壊を引き起こす輩がなんと多い事か。今後はこの魔法の使い方に関してあれこれ考えて行こうと思います。
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