[未来小説]物語作成講座編12 感動導線8

■念願成就・悲願達成

 登場人物達には何かしら、目的を持たせるのが物語の基本です。そして道中でキャラクター達は自身の目的達成に向けて行動します。

 しかし、簡単に目的を達成させてはいけませんし、安易に達成できる目的をキャラクターの主目的にもしてはいけません。キャラクターの持つ目的は、出来れば作品に関わる内容で、そして出来るだけ達成困難な目的にしておきましょう。

 例えば、復讐が目的のキャラクターならば、その復讐相手を探すか復讐手段を見つける為の旅を行っています。なので他のキャラクターの協力をしている最中や、別の依頼をしている最中でも、復讐に関する事柄が絡むと今の出来事そっちのけで復讐に突っ走ります。それがキャラクターの目標です。しかし早々に目的が果たせてしまうと、そのキャラクターは目標を見失ってしまい自律的な行動がし辛くなります。前向きに次の目的を探す旅に出るとかにするのもありですが、復讐に燃えるキャラクター性よりは魅力減となってしまうでしょう。

 さて、長い時間と様々なキャラクターの協力、そして緻密な計算と時に大胆なはったりで、到底達成不可能と思えた目標をキャラクターが達成した時、それまでそのキャラクターを負っていた読者たちは思わず拍手喝采となる事でしょう。

 キャラクター性をしっかりと描き、目的意識を持たせた上でしっかりと物語を展開するのであれば、単純にキャラクターンの目的を達成させることで、読者を感動させることが出来ます。その間に出来るだけ多くの紆余曲折があり、大変であればあるほど読者が思う気持ちは強くなります。

 凝った造りをするのであれば、あるいはキャラの目的があまり達成させたくない、達成するとそれはそれで問題がある様な目標の場合は、目的は達成できたけども別の問題が……、目的自体は達成できなかったが別の似たような願いは叶ったなどの、勝負に勝って試合に負けた的な濁し方も考慮に入れましょう。

 出来れば復讐や仕返しなどよりも、前向きな悲願達成を読者に提示したいですね。

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