現世と異界の狭間からこんにちは。体の半分イマジナリー、貴方の心をインソムニア。本日も天国と地獄を行きつ戻りつ頑張っていきましょう。
さて今回は、平等の行きつく先? 管理世界について考えようと思います。
昨今ではAIが発達してきて、人間の代替作業を行ったり仕事を奪うと言われておりますが、イラストや文章に関してはまだまだ模倣が関の山でしょう。まぁ結局良しあしを判断するのは生身の人間なんでね。それで、最終的に判断もAIに任せてしまおうとか考えたのが、未来世界のAIに管理された世界とかそういう感じです。まぁ人間が人間を管理する共産主義とかの管理社会もありますが、こっちは上層部が利益や特権を吸い上げてしまうのでディストピアになりがちです。そうなれば、自身の利益を必要としない、究極の公平なシステムとしてAIが良いんじゃないかって考えなわけです。
まぁしかし人の判断ってのは良し悪しあれ、時に博打を売って大勝を狙えるって言う旨味がありますが、AIの場合そういった勝負はせず、安全と安定に全賭けですので短期的には安心できても長期的にはじり貧になりがちって事もあります。まずイレギュラーに対応しきれないし、極端な判断を下しがちです。例えばトロッコ問題で言うのであれば、AIなら必ず多くの人間を生かす方向に動くわけです。しかし人間が何故トロッコ問題で悩むかと言うと、そういうのはケースバイケースがあるから。例えば殺される一人がAIの管理者だったとしてもAIは躊躇なく殺してしまう訳です。映画ならば管理者(問題を修復する技能を持った人)が居なくなった後にAIの暴走を止める者がおらず世界はディストピアにー。
結局究極に平等になるんであれば、全員でくじ引きで決めてもおんなじ訳です。人々はそこを不満を感じさせないようにうまくやる事をAIに求めるわけですが、そもそもプログラミングするのは人間ですから。出来るのは精々平等で不満が無い様に見せかける程度でしょうか。健康な人から一人を殺すのと、重度の病気や身体に欠陥がある人から五人を殺すのであれば、後者の方が納得はしやすいでしょう。そうやってちょっと歪に平等は歪められがちですが、そうでないと多くの市民って言うのは納得しない。
今のは極論ですが、管理世界と言うのはえてしてそういった不満が溜まりやすい。仕事は決められどれほど頑張ろうが給料や支給品は変わらない。一応申請して転属や転職は可能だが選択肢は狭い。そもそも楽な仕事なんてない。逆に体調を崩したり体が弱くて仕事が出来なくても、働かなくても最低限の給料や支給は保証されている。これをやる気のある人が損をする仕組みと解くか、仕事をしなくても楽に暮らせると解くかでユートピアとディストピアに分かれます。
天国と地獄の話に通じる所がありますね。大きな丸いテーブルに人々は椅子に固定されていて、テーブルの上には豪華な食事が並んでいます。人々にはテーブルの端まで届く様な長い箸が渡されます。地獄では何とか長い箸でテーブルの上の食事を取ろうとみんな頑張りますが、長い箸では上手く食事がつかめず、皆飢えて苦しんでいます。一方天国では、長い箸でお互いにテーブルの上の食べ物を食べさせ合っているという御話です。
地上においてはまだまだ資源が豊富にあり、上座もそこそこ開いていると言えます。ですので資本主義、利益優先、優秀な物がどんどん上に立って下の者を率いて行く構造で上手くいくのですが、これが宇宙とか開拓惑星の様な限られた空間、限られた資源でやりくりしようって事に成るとAIによる管理世界の利点が光ってきます。何せ生きる為に必要な物、水に食料、空気に電力全てを管理する必要がありますしそれらは平等に振り分けないといけませんので、そういった事にAIの管理が生きてきます。人々もこういった状況ならば水や食事事情が必要分供給されていれば文句は出ないでしょう。きっちり管理された生活は多少の不満はありつつも、健やかに健康に生きて行けるならば我慢も出来ます。いずれ夏休みの学生の過ごし方がAI管理に成ればなぁと思う次第であります。
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