神(読者)は言った、世(作品)に光(笑い)有れと8

現世と異界の狭間からこんにちは。体の半分イマジナリー、貴方の心をインソムニア。本日もかけがえのない思い出を紡ぐ為に、ペンを徒っていきましょう。

 さて、ギャグ描写の説明もだいぶ長くなってきたのでこの辺で打ち切りますかぁ。そろそろいう事も無くなってきたしね。

 では今回は、ボケキャラと突っ込みキャラについて語っていきましょう。ボケと突っ込みはギャグの基本ですからね。ここを押さえておけば大体ギャグ描写は描けると言っては過言カモ。

 ボケキャラとは、書いて字の如くボケを連発していく役割ですね。突っ込み役に対して話を振る等の動きを見せたり、突っ込み役の話振りに対してボケを返すなどのリアクションを返す役割です。ここで重要なのは、単に頭が悪い等の馬鹿や呆けたキャラではボケキャラには成らないという事です。独自の視野や考え方、価値観があって自分の意見をしっかりと言える、しかしその意見がどうにもずれているというのがボケキャラです。野球の話をしているのに、何故かサッカーの話題を返して会話をややこしくしていくのがボケキャラの役割です。

 突っ込みキャラとは、ボケに対して突っ込みを入れて行く役割ですね。ボケが話題を広げたり変な方向にゆがめて行くのに対して突っ込みは話題の軌道修正や訂正を行います。気を付けるべきはただ間違いを訂正したり、話の軌道修正をしただけではただ話をしたいだけの人になってしまいます。ボケに対して、独自の視点や感想を交えた突っ込みで笑いを生み出しましょう。野球の話題をしているのに何でサッカーの話になっていくんだ、俺は野球の話がしたいんだとしっかり意思を持つ必要があります。そしてそれをボケに茶化されるわけです。「何でサッカーの話題にすり替えるんだよ、俺は今野球の話がしたいのに!」「分かったよしょうがないな、そんなにしたいならやろうぜ野球」「いや話しな? 実際に野球がしたい訳じゃないから、いやお前投手なってボール渡すな、バット構えるな、そもそも人数が足りねぇよ!」とテンポよく突っ込みを入れて行きましょう。

 オーソドックスな物語では大抵主人公は突込みに回る事が多いですが、ボケに回る主人公も居なくはないです。ボケに回る場合は我が強く独自の主張が激しかったり欲望に忠実だったり、あるいはその世界に不慣れだったり。そう異世界に移り住んだ主人公等は世界観のギャップからボケに回る事も難しくはありません。意外に本人は真面目に意図せず呆けられるという立場の主人公は希少だったりします。主人公以外の登場人物が個性豊かな場合は主人公を突っ込みに。逆に手堅い性格のメンツか突っ込みが出来そうな進行役が居る場合は主人公をボケに回してしまっても良いでしょう。

 登場人物が複数人いる場合、ボケの数を増やすのが処理しやすいのですが、一度に大勢の会話を行うと読者がついてこれないので、せいぜい2,3人位の会話で納めるのが良いでしょう。四人以上の会話の場合は場面をスキップするか、単なる騒がしい雑音として処理して後で会話の要点をまとめて読者に提示するなどの工夫が必要です。

 皆さんも会話で盛り上がって、笑いを生み出しましょう。

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