貴方の物語を貴方の手で良くする事は世界に得か?_2

Novel of forward

 現世と異界の狭間からこんにちは。体の半分イマジナリー、貴方の心をインソムニア。ほの暑い今日この頃、優雅なひと時を読書or執筆で幸せに過ごしましょう。

 さて、面白い物語を書こうと日夜努力している皆さん、皆さんは楽しい作品作りをしていると思いますが、作品には楽しさだけでは今一なのをご存じでしょうか? そう物語には辛さや悔しさ、悲しさや不快さも重要になっております。

 自分が造った物語の登場人物には、幸せになって貰いたい。そう考えていた時期が私にもありましたね。では、登場人物が幸せに成らない物語とは面白くないのでしょうか? [マッチ売りの少女]や[人魚姫]やら[ごんぎつね]等は読む価値の無い駄作と? いいやそんなことはあり得ません。物語には世の不条理さや嘆きや怒り、悲しみ等の負の感情も載せて然るべきなのです。喜怒哀楽、各種の感情を揺さぶる事こそが物語の面白さなのです。逆に考えて、常に幸せな人物が順風満帆に過ごす光景に、ドラマ性はあるでしょうか? まぁ大した事件の起こらない日常系やほのぼのスローライフ等は別の手法と言うか、日常におけるあるあるや至極些細な出来事をオーバーに脚色して展開するので別の話になりますが。

 物語の登場人物を、生き生きと描く為にはその人物を心の底から[笑わせたり][怒らせたり][泣かせたり][楽しませたり]させると良いでしょう。その為にはその登場人物の人生や人間性や価値観などが重要となってきます。笑わせる為には、その人の何が笑いのツボなのかが分からないといけません。怒らせるにはその人物の地雷や禁忌を設定する必要があります。泣かせるためにはその人物がどんな希望を抱いていたり、どんな情景や境遇に共感を得るかを考える必要があるでしょう。楽しむ為には、その人物がどんな人生を歩んでおりどんな趣味趣向をしているのか、何を楽しみとするのかが重要になってきます。そしてそれらを描く為には、世界にはどんな笑いがあり、どんな理不尽や目を覆いたくなるような惨状があって、そしてどんな悲しさが溢れているかを知る必要があります。

 もっと世界に目を向けて、世界の歴史を知りましょう。それらが貴方の作品の感情へとつながっていくのです。

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