小説で書いて覚える闇の歴史5

 現世と異界の狭間からこんにちは。体の半分イマジナリー、貴方の心をインソムニア。本日もじゅくじゅくと滲み出る執筆欲の迸るまま、脳汁を文面に垂れ流していきましょう。

 本日の執筆に役立つ闇の歴史はアメリカ禁酒法時代で行きましょう。

□アメリカ禁酒法時代

 まずはご存じない方の為に基本情報をば。禁酒法とはアメリカ合衆国で1920年に施行された[ボルステッド法/国家禁酒法]の事を指します。まさにアメリカ的な考えとも言えますが、節度を守らずに悪酔いして暴れる人を悪とせず、人を酔わす酒の方を悪として裁いたという事です。背景にはキリスト系の禁酒運動が後押ししたという事もあります。

 まぁこれは誰もが予想できると思いますが、当然市民は大反発し、そしてギャング組織が密造酒によって荒稼ぎした事で、バ〇ドマンも住まうゴ〇サムシティもかくやと言うギャングが裏社会を牛耳るアメリカ社会像が出来上がったわけです。アルコール類なんて人類が文明を持つとほぼ同時に既に飲んでいたようなものなので、そんなのを法律一つで禁止出来ると思う方が間違っていますね。因みに抜け道も多く存在し酒の飲酒は禁酒法以前より増加したともいわれています。

 後にこれは社会実験だったんじゃないかとさえ言われるほどに、各所に悪影響があったとされます。政府はアルコール税収が手に入らなくなり、ギャングは密造酒で富を得て、違法な酒場に街の人は集まり治安は悪くなりました。

 創作の世界に応用するならば、その世界において必要である物、あるいは現実世界でも必要とされるものをあえて禁止にしてみると良いでしょう。例えばその町では水が禁止されている。辛うじて飲料と政府から支給される大切な聖水こそが街の人が手に入る唯一の水である。考察すると風呂やシャワーが使えないので、香水や香料で体臭を紛らわす必要があるでしょう。繁華街はきつい臭いで立ち込め、貧民街は臭い匂いが充満し、ガスマスクの着用が推奨されるかもしれません。人々は雨水をため込んだ隠し水を地下に隠し持ち、誰もが政府が持つ聖水の水源を探って居るかもしれません。またどうして水が禁止になったのかも考察してみると面白いかもしれません。

 皆さんも自分が普段使用している者や、依存しているモノを禁止してみましょう。

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